今回は、青空フリーパスを利用して、東海地方をお得に旅する方法をご紹介したいと思います。過去10年以上、青空フリーパスを愛用してきた筆者が非常にコスパよく回れる行き先を、実談を交えながらご紹介したいと思います。
目次
青空フリーパスについて
青空フリーパスとは、JR東海から発売されているお得なきっぷで、2,620円で土日休日の1日間に限り、JR東海の周遊エリアの普通列車に乗り降り自由になるきっぷです。
[青空フリーパス公式ページ]
利用できるエリアは以下の通りです。
東海地方と南信州の一部がフリーエリアに含まれているので、東海地方内の移動に便利なきっぷです。
販売場所は、エリア内のきっぷ売り場と、指定席券券売機でも買えます。このきっぷを使えば、JRを利用して東海3県と南信州をお得に日帰り旅行することができます。
また青春18きっぷとは異なり、別途特急券を購入することで、特急にも乗れるお得なきっぷです。それでは、青空フリーパスを使ったプランをご紹介していきます。
南信州方面 紅葉の季節におすすめ! ベストシーズン10月下旬〜11月初旬
自然と歴史が満載の長野県南部をめぐるコースになります。時代劇に出てくるような、どこか懐かしい宿場町を歩きたい方におすすめの奈良井宿と、壮大な自然の中でゆっくり過ごしたい方におすすめの開田高原をめぐります。
この2つの観光地は、中央本線にある木曽福島駅を起点にアクセスすることができます。しかし、お互いに距離も離れており、交通の便も悪いため、日帰り旅行では両方行くのは物理的に厳しいため、別々のプランに分けてご紹介します。
まずは、起点になる木曽福島駅へ向かうため、名古屋駅から中央本線の特急列車「特急しなの」に乗ります。
この中央本線は、10月下旬~11月中旬ごろの紅葉シーズンに乗ると、山一面が紅葉した木々でカラフルに彩られ、とても素敵な車窓を眺めることができます。
さらに、沿線の紅葉は塩尻方面から始まり、順番に11月の中、下旬にかけて岐阜県の方まで降りてくるので、長い期間紅葉を楽しむことがでるとっても素晴らしい路線です。
奈良井宿コース
中山道の宿場町である奈良井宿を1日観光するコースです。奈良井宿は、中山道のちょうど真ん中に位置する宿場町で、東京の板橋宿から数えても、京都側の守山宿から数えてもちょうど34番目に位置しています(奈良井宿観光協会ホームページより)。
奈良井宿へ行くには、木曽福島駅から普通列車に乗り換えて、奈良井駅まで向かいます(時期によっては奈良井駅に停車する、臨時特急が運行される場合もあります)。
そして、奈良井駅を出たらすぐに奈良井宿があります。とても駅近な上に、宿場町の全長も1㎞ほどなので、歩きに自信のない方でも安心して周れます。
街道を歩くと、奈良井宿の最大の見どころである、「出梁造り」という2階部分を1階よりせり出させた構造の建物がずらりと並んでいます。
出梁造りの重厚感のある建物が、勾配のある街道沿いに並ぶ様は、背景の山並みと相まって、まるでタイムスリップしたかのような感じになります。また、出梁造りの建物の中には、とても魅力的な飲食店やお土産屋さんが入っており、見て良し、食べて良し、買って良しの良いことづくめの街道なんです。
開田高原コース
開田高原は、御嶽山の麓にある高原で、眼前に壮大な御嶽山を望むことができる高原です。また、近くに木曽馬が飼育されている木曽馬の里があり、木曽馬と御嶽山を望む高原でのんびりとすることができます。
自然豊かな開田高原へ行く場合は、木曽福島駅でバスに乗り換えとなります。おんたけ交通のバスに乗り、木曽馬の里入り口というバス停で下車します。案内看板に従いながら、バス停から10分ほど歩くと、前方におみやげ屋さんの建物が見えてきます。そして、おみやげ屋さんの建物の前についたら、右手をご覧ください。
晴れた日には、開田高原の奥に壮大な御嶽山がご覧いただけます(午後になると写真のように逆光になってしまうため、午前中の方がおすすめです)。ここから見る景色にはいつも圧巻されます。そして、御嶽山を眺めながら道なりに進むと、木曽馬の里に着きます。普通の馬より小柄な在来種の木曽馬は、のんびりしていてとても可愛らしいです。
また、木曽馬の里では乗馬体験もできるので、興味のある方は一度体験してみるのもアリです。さらに、開田高原周辺には、徒歩圏内にいくつかの飲食店もあり、昼食にも困ることもありません。
- 霧しな 日替わりセットがおすすめのそば屋、オンラインショップもあります
- 開田のポッポ屋 ピザが美味しくてロケーションが最高
- 開田高原アイスクリーム工房 バス停の目と鼻の先にあるアイスクリーム店
以上が長野県南部のおすすめ2コースです。もし、2つの観光地を周りたくて、泊まりで行きたいと言う方は、「木曽エリアフリーきっぷ」と言うきっぷを使った方がお得です。詳しくはこちらもご覧ください。
また、お帰りの際に特急をご利用になる場合は、自由席でなく指定席を利用することをおすすめします。特急列車の自由席は、前の駅で乗ってきた乗客で満席の場合が多いです。運よく座れることもありますが、確実に座って帰りたい場合は、指定席を確保しておいた方が安泰です。
下呂温泉方面
日帰りで温泉につかりたいという方におすすめのプランです。岐阜駅から高山本線を利用して、下呂温泉のある下呂駅まで行きます。下呂温泉には、何件か日帰り入浴をしているところもありますので、以下に代表的なところをまとめてみました。
下呂温泉で日帰り入浴できる施設
お値打ちな公衆浴場タイプ
温泉宿での日帰り入浴
その他の日帰り入浴施設は、こちらのサイトに詳しく紹介されています→下呂市ホームページ「げろたび」、ゆこゆこ
ここでプチお得情報です。下呂駅までは特急を利用するのが便利ですが、特急料金が余分に掛かってしまいます。そこで、「少しでも安く行きたい」や「普通列車でゆっくり旅したい」という方には、美濃太田駅を8時8分に発車する普通列車下呂行きに乗ることをおすすめします。この列車は唯一、他の普通列車とは違って、通勤列車より少し豪華な仕様のキハ75系という車両で下呂駅まで行くことができるのです。
このキハ75系を使った下呂行きは、この1日1本しかありません。乗り心地も特急と相違ないぐらい良いので、すこしでも旅費を抑えつつ、快適に旅行したい方におすすめです。
また、「泊りで下呂温泉でゆっくりしたい」や、「少し足を延ばして高山・飛騨古川方面も行きたい」という方は、高山本線が3日間乗り降り自由になるき「飛騨エリアフリーきっぷ」の方がお得になります。詳しくはこちらをご覧ください。
伊勢神宮方面
名古屋駅から伊勢神宮方面へ行くプランです。通常名古屋から伊勢神宮へ行くのには、JRか近鉄のどちらかで行くことになります。名古屋圏にお住まいの方なら、近鉄の方が本数も多くて便利です。ですが、岐阜県内や愛知県東部にお住まいの方なら、青空フリーパスを使ってJRで行く方がトータルの交通費が一番安く移動できます。
青空フリーパス以外にも、快速みえ特ダネ4回数券というきっぷで、さらにお得に移動することができます。詳しくはこちらの記事をご覧ください👇。
関連記事:快速みえで往復1,560円お得に伊勢神宮へ行く方法
その他のお得なきっぷ情報はこちら👇
関連記事:伊勢志摩への旅行に役立つお得なきっぷ6選
伊勢神宮へのアクセスは、名古屋駅から快速みえに乗り、参宮線の伊勢市駅まで向かいます。伊勢市駅に着いた後は、外宮までは徒歩で、内宮やおかげ横丁まではバスで行くのが王道です。三重交通ホームページ
伊勢、鳥羽から伊良湖へ
また、伊勢神宮を参拝した後、遠回りになりますが筆者おすすめの帰り道があります。それは、一度鳥羽駅まで行き、フェリーに乗って愛知県の伊良湖岬まで行くコースです(JR線以外の鳥羽~豊橋間は、きっぷのフリーエリアからは大幅に外れてしまうため、追加料金が必要になります)。
鳥羽駅を出て鳥羽水族館方面に15分ほど歩くと(もしくは近鉄の中之郷駅で下車してすぐ)、鳥羽港にある伊勢湾フェリーの船着場に着きます。
[伊勢湾フェリーホームページ]
窓口できっぷを買うときは、伊勢湾フェリーと豊橋鉄道と豊鉄バスのきっぷがセットなった鳥羽・豊橋割引きっぷを購入します。鳥羽から豊橋まで行く際は、このきっぷを買った方がお得に行けます。きっぷを買ったら、いよいよ乗船します。
鳥羽から伊良湖までは55分の短い船旅になりますが、見どころはたくさんあります。道中では三島由紀夫の小説「しおさい」の舞台となった神島などを見ることができます。
また、伊勢湾フェリーの航路上は野生のイルカやスナメリなどの回遊地であり、運が良ければイルカやスナメリを見ることができます。筆者も写真は撮れませんでしたがスナメリを見ることができました(鳥羽水族館でも見れますが…)。そうこうしているうちに伊良湖につきます。1時間弱の船旅ですが、割と壮大な船旅を楽しむことができます。
伊良湖岬に着いたら今度は豊鉄バスに乗って三河田原駅まで行きます。三河田原駅からは豊橋鉄道で終点の豊橋駅まで向かいます。この豊橋鉄道も、なかなか乗りごたえのあるローカル線なので、乗っておいて損は無いと思います。
そして、豊橋駅からは青空フリーパスを利用して名古屋発駅まで戻ります。かなり遠回りで、追加料金も必要ですが、手軽に船旅も味わいたい方は一度検討してみてください。
まとめ
以上が、筆者おすすめの青空フリーパスを使って、お得に日帰り旅行できるプランです。ご紹介した以外にも、様々な活用法があります。ぜひ週末の日帰り旅行の参考にしてみてください。
最後までご覧いただきありがとうございます。
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